ご挨拶 message

2020 42nd Day Care Studies Convention in Kurashiki

大会長・実行委員長・名誉大会長の3名よりご挨拶申し上げます。

大会長 ご挨拶

「第42回全国ディ・ケア研究大会2020in倉敷」を、2020年7月10日(金)~7月11日(土)の2日間にわたり白壁の町並みで有名な倉敷美観地区に隣接する倉敷芸文館で開催させて頂きます。 2018年4月の診療報酬・介護報酬同時改定で、団塊の世代が75歳を迎える2025年に向けた地域包括ケアシステムの完成。2040年頃にピークとなる多死社会に向けた自立支援介護へのインセンティブの強化、医療から介護へのシームレスな連携の強化(質の高いリハビリテーションの提供)、リハビリテーションにおける医師の関与の明確化が指針として示されました。

今後わが国は、人口集中がすすむ都市部と人口が減少する地域で地域の特性に合った地域包括ケアシステムの構築が求められています。 皆さまは、それぞれの地域で特性に合ったディ・ケアの確立に邁進しておられると思います。 大会のテーマは、「やる気とつながり」 ~地域共生社会での通所ケアの役割~ です。 「やる気」には各々が自分のこととして関わっていく主体性、「つながり」には、ディ・ケアを核として 家族・地域住民・保健福祉・医療介護関連施設が密につながり、地域共生社会を構築するという思いが込められています。

7月の倉敷(岡山県)は、桃やマスカットなどの果物がとても美味しいときです。瀬戸内海の海の幸、星の美しい里で育つ美星牛や千屋牛、津山ホルモンうどんをはじめとするB級グルメに舌鼓をうち、地酒を呑み比べてください。 本大会が、参加される皆さまにとって ディ・ケアを核とした地域共生社会の構築の道しるべとなり、実りある「やる気」と「つながり」の発見、提供の場となっていただければ幸いです。

第42回 全国デイ・ケア研究大会2020 in 倉敷

大会長 福嶋 啓祐

医療法人福嶋医院 理事長

名誉大会長 ご挨拶

2020年・日本で夏季近代オリンピック大会が開催される年の7月10日(金)・11日(土)に芸術・文化都市岡山県倉敷市で、第42回全国デイ・ケア研究大会が「やる気とつながり~地域共生社会での通所ケアの役割」を主テーマにて開催される運びとなり、岡山県で通所ケアに関係する組織・法人のスタッフが心を一つに準備を進めています。
今回のテーマの理念はリハビリテーションの理念の根元である社会生活の「ノーマライゼーション」に向け当事者の主体的(やる気)取り組みと制度や専門性による縦割りの取り組みから、保健・医療・福祉・介護・住まいの分野の関係性(つながり)による「地域包括ケア体制」から認知症や障害を持っても暮らせる「地域共生社会の実現」を目標にしています。

現在私たちは、団塊の世代が75歳の後期高齢者となる2025年に向け重要課題である要支援・要介護者、特に認知症を伴う高齢者に対し、縦割りの制度で進められた保健・医療・福祉・介護・住宅課題を解決するための「地域包括ケア体制の強化と構築」が急務であり、頻回に制度改正がなされる中で通所ケアを実践し活動を続けています。

更に近年では高齢者を対象にした「地域包括ケア体制の推進構築」だけでなく、子ども・障がい者・貧困者を含めた全世代を対象とした「地域共生社会の実現」に向けた地域づくりにまで諸政策は拡大されています。その中で今回の大会では、「地域共生社会の実現に向け、通所ケアの可能性」とその役割を皆さんとともに2025年近未来に向け考えてまいりたいと思います。
従来、国は保健・医療・福祉政策を各制度毎に主体的に進めてきましたが、2000年(平成12年)の介護保険制度制定後は、地域の基礎自治体である市町村が主体に進める体制となり、現在では地域づくりまで展開しています。通所ケアは今日では介護保険制度の通所リハビリテーションと通所介護として提供されています。医療・介護保険制度でのその歴史は我が国においては、1953年(昭和28年)、精神科領域において大阪の浅香山病院で老人デイ・ケアとして試行され、1974年(昭和49年)に初めて精神科デイ・ケアとして医療保険下で制度化されました。1983年(昭和58年)、老人デイ・ケアは認知症等の精神障害を持つ高齢者を対象に精神科を標榜する医療機関で実施されました。1986年(昭和61年)には、一般の医療機関で脳卒中等の運動障害を持つ高齢者まで適用範囲を拡大されました。
施設基準の変更、対象の拡大、診療報酬の改正など、年々改正に伴い老人デイ・ケアの実施施設も増加しました。さらに、老人保健施設の増加に伴い特に重要なリハビリ政策として根づいてきました。特に2000年(平成12年)の介護保険制度の創設と共に拡大し、名称も通所リハビリテーションとして位置づけられました。現在、医療機関及び老健を含め全国約8000ヶ所で実施されるまでになり、施設と地域をつなぐ重要なサービスに成っています。

一方、国際的には2030年の国連の目標として、Sustainable Development Goals(SDGs)が提唱されており、わが国の医療の皆保険制度や人口の減少と生産人口の減少に伴い、持続可能かどうか検討されています。また、2040年問題として団塊の世代ジュニアが65歳以上の高齢者になる時、高齢者人口のピークを受けて生産人口の減少による社会経済の持続可能性が課題になっており、①多様な就労・社会参加②健康寿命の延伸③医療・介護・福祉サービスの改革が求められています。その中で、施設ケアから在宅ケアに移行する施策の中で通所ケアは利用者が最も地域の方々とつながりを持つ貴重な活動形態と考えられます。
第42回研究大会が岡山で三回目の開催になることを考え、現在の通所リハビリの機能・役割と課題を過去・現在・未来と歴史的に全国から参加される会員の皆様と語り合いたいと思います。その中でも、①身体的に介護を要する状態・介護予防や、認知症を抱えながら生活している高齢者のこと ②サービスを提供し資質の向上の研修や働き方改革など人材のこと ③施設の中での役割や他のサービスとの役割分担と連携のこと ④基礎自治体の施策や役割分担のこと ⑤国・県の施策や持続可能な制度・財政のこと ⑥地域の歴史・文化など風土とのかかわりとのこと など日常活動の中からその実態と実践例を口述講演やポスターセッションでの多くの発表を期待しています。また、基調講演、基調報告、会長講演、特別講演、教育講演、研修講演、シンポジウムなど多くの形態での発表を予定しています。その中で国・行政・大学・協会・大会等の演者から参加者の皆様に多くのメッセージを提供いたしたいと思います。
最後に、古い歴史を持つ吉備の国は、備前(岡山)・備中(倉敷)・備後(福山)・美作(津山)と古代日本が統一国家になったとき、4つの国に分かれ、それぞれの国の特徴・伝統・文化・芸術・人材など豊かさが風土史として示されています。その豊かさを倉敷の大原美術館を始め、旧所名跡を巡り眼で観て頂き、食べ物・酒・果物の美味しさを五味として舌で味わい、鼻で五臭を匂って頂きたいと思います。
そして、西の軽井沢と言われる、蒜山三座から吹く風の音と瀬戸の海の波音を耳で聴き、水の神様である龍の声を竜王山(全国の3分の1が岡山にある)に登る龍の鳴き声とその気を肌で感じてほしいと思います。その上、吉備の国のもてなしの心とその人情に接して頂きたいと思います。北は北海道から南は沖縄県から多くの会員をはじめとする当大会に興味のある方のご参加を期待するとともに大会の成功を祈念いたします。

第42回 全国デイ・ケア研究大会2020 in 倉敷

名誉大会長 青木 佳之

岡山県通所リハビリテーション協議会会長

実行委員長 ご挨拶

この度第42回全国デイ・ケア研究大会in倉敷の実行委員長を拝命しました医療法人おまち整形外科医院理事長の山脇康正と申します。整形外科専門医の異端児として、認知症サポート医や地域連携にも積極的に取り組み地域リハビリテーションセンターで地域の方々に少しでもお役に立てればと日々奮闘しております。

今回研究大会が開催される倉敷についてのご紹介と本大会の位置づけと将来について簡単ではありますがご紹介させて頂こうと思います。

倉敷は縄文時代に海と点在する島からなる倉敷灘に、高梁川から運ばれた土砂と干拓により倉敷平野として出現しました。稲作には不向きな土地のために近世において、商品作物である綿や藺草の栽培が盛んになり、幕府代官陣屋が設置されました。江戸時代後期には倉敷村に大原家や大橋家等の大地主が現れました。(「倉敷・総社の歴史」より)明治となり、外国の文明文化が日本に入ってきました。大地主を含め倉敷の知識人たちはヨーロッパ文化を吸収しようとしました。その中でも大原孫三郎、大橋廣、林源十郎らがヨーロッパの精神的土壌であるキリスト教を取り入れ大正、昭和まで慈善事業を含め色々な社会貢献をされました。(「日本キリスト教団倉敷教会100年史」より)1945年(昭和20年)第2次世界大戦敗戦後、倉敷市水島地区に1958年(昭和33年)三菱石油の立地が決定されて以後、色々な工場が建設され水島コンビナートが形成されました。
このような歴史ある街で私は20年間、小児期より思春期を倉敷で過ごしました。この度私の故郷であるこの地で全国デイ・ケア研究大会が開催されることに感無量でございます。

今回の大会に向けて、3施設(大会長施設、名誉大会長施設、実行委員長施設)が合議によって立案決定し、岡山県通所リハビリテーション協議会の持ち回り理事会で最終決定を行い、実行する運営形態を試みております。この方法は地域包括ケアシステムの基本理念に基づく多様性と調和と統合を尊重した斬新な方法と考えております。

国は2025年(令和7年)の「地域包括ケアシステム」完成を目指しております。それまでに介護保険制度改定は2021年と2024年の2回ありますが、とりわけ2021年の制度改正が非常に重要な位置づけにあると考えております。本大会でも制度改正について取り上げ、皆様と討議しながら通所リハビリテーションの未来像を共有できればと考えております。

私の考える通所リハビリテーションに必要な理念はICFです。1900年(明治33年)パリ会議でICD(国際疾病分類)採択され、その後1980年(昭和55年)ICIDH(国際障害分類)、2000年(平成12年)WHOで健康寿命が提唱され、その翌年にWHO総会でICF(国際生活機能分類)が採択されました。ICFにおける「活動」「参加」をとことん追求すればACPにたどり着くことができ、自分の人生を振り返った時、「充実して豊かな人生だった」と確信できると考えております。ここでもう一度、我々の原点に立ち返り考えることが必要です。我々通所リハビリテーションの役割は2025年、2035年を目指した「地域を包括した成熟した社会」を造る中心的集団であると考えております。その実現には地域の多くの人々の理解と協力が不可欠です。そして次々と若い世代が成長し、古い世代を乗り越えて発展する必要があります。良いと思えることに対し、失敗を恐れずチャレンジしトライする事が大切です。

是非、倉敷にお越しください。皆様と一緒に「One for all,All for one」を共有し今大会を成功させ、「no side」を分かち合いましょう。皆様のご参加を心からお待ちしております。

第42回 全国デイ・ケア研究大会2020 in 倉敷

実行委員長 山脇 康正

医療法人おまち整形外科医院 理事長